日本建設組合連合
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平成20年度 三団体役員懇談会 開催報告
開催日時  平成20年10月18日(土) 午後3時00分〜
開催場所  建設連合・福岡県建設組合 会議室
議   長  菅野一夫 会長
出席者数  日本建設組合連合
        菅野会長(国保組合・年金基金理事長兼任)、
        細見副会長、黒島(博)副会長、 
        佐藤専務理事 ほか4名
        建設連合国民健康保険組合
        寺見常務理事、塚田事務局次長、
        松尾会計課長
        日本建築業国民年金基金
        西山常務理事
平成20年度 三団体役員懇談会 開催風景
事業体(建設連合国保および建築業基金)が抱える課題を踏まえ、20年度下半期および21年度の行動方針について
検討する懇談会が実施された。


議 題
 『 三団体の今後の展望 』


要 旨

【建設連合国民健康保健組合】

○ 適用の適正化
平成18年の当初調査、平成19年の建設業許可業者名簿等による追加調査、平成20年の詳細調査と足掛け3年に亘り実施している適用の適正化調査。調査の変遷に伴い痛感した制度の歪みと矛盾を、今後も国等に訴えていく所存である。既に菅野理事長が直に国会や厚労省に制度と実態の乖離について質問等を行っている一方で、脱退者の移行先保険加入調査として全市町村国保へ照会・確認を実施。
今後は、更に社会保険庁に対して、適用該否や年金資格との整合性について照会・確認を行い、現行制度における真の保険資格適用適正化を目指す。こうした行為が、国庫補助金交付団体としての責任と義務である。
資格適用において不適正者としての結果が生じれば、国庫補助金の返還を行わなければならないことは当然であるが、前述した内容を踏まえ、監督・指導官庁等に対し精力的にこの問題について協議していく所存である。


○ 平成21年度予算について
現時点では、見通しを述べる事に留まるが、予算編成において大きな影響を与えることになるのは4点ある。まず、特定健診・特定保健指導である。5年後には、特定健診70%および特定保健指導45%の実施率とペナルティ(実施評価による高齢者医療制度への支援金加算・減算)を国から課せられていることから、精力的に取り組む=事業費(実施費用等)が増加する。
次に、高齢者医療制度への支援金(後期)・納付金(前期)である。高齢者医療制度への移行者が年々増加することに加え、前期高齢者納付金の激変緩和策が20年度→1/3負担から21年度→2/3となる。
次に、組合員数の減少である。20年度半年間(4〜9月)で約7,000人減少していることから、21年度の保険料収入に大きな影響を与えている。
最後に、積立金運用である。金融不安から金融危機に表現が変わってしまった現在の金融市場は21年度も確実に運用益に影響(減収)を与えるであろう。
いずれにしても、平成21年度の予算編成を考えるにあたって良い材料は見当たらず、事業の取捨選択を通じて、組合員の健康ひいては生活を守るべく、大きな影響が生じない様に検討を重ねていく。

○ 特定検診・特定保健指導について
実施初年度だけに、様々な課題が生じている。こうした諸課題を踏まえ、より有効で具体的な特定健診・特定保健指導について事業案を策定中である。



【日本建設組合連合】 

○ コンプライアンスへの取組
昨今の企業倫理の欠落により、司法や行政およびマスコミなどは法制適合から社会的モラルの評価、いわゆるコンプライアンスの遵守でもって善悪の判定が行われている。
特に企業においては、個々人の不祥事について個人責任ではなく、企業責任が問われる時代になっているが、法律により設立・規制される法人とは違い、出自や理念が違う比較的規制が緩やかな任意設立である組合は、コンプライアンス意識に乏しいといえる。現在行っている国保資格の適用の適正化における不適正者の実態が、資格審査(加入手続)を担う支部(加盟組合)の認識の甘さに起因していることからも、その事を象徴している。
公の事業(国保・年金基金等)を担い、かつ建設業の発展ひいては組合員の社会福祉向上を基本理念としている加盟組合は、むしろ企業よりもコンプライアンスに取りくまなければならないことから、今般、日本建設組合連合加盟組合行動憲章を踏まえた加盟組合向けの行動指針(コンプライアンスマニュアル等)を策定したので、加盟組合に提示し、組合モラルの向上を促す。

○ 特定健診・特定保健指導について
制度初年度である20年度は、建設連合国保組合の方針により支部(加盟組合)での集団健診を軸に受診勧奨を行っているが、実施において諸種の事情が浮かび上がっている。未だに実施が成されていない支部は論外であるが、実施済みであっても支部間によって実施内容(受診項目やデータ形式等)にバラつきが生じている。
特定健診はこれまでの任意健診とは違い、法定健診であることから建設連合国保組合という保険者としては、健診機関へのマニュアル化を含めて画一的に実施を行うのが不可欠である。また、他の保険者においての広報等も参考にしながら、建設連合国保組合独自の具体的な事業計画の策定も必要である。
こうしたことから、集団健診の進め方(有効なガイドライン策定)や効果的な情報開示について、建設連合国保組合と支部(加盟組合)が一体となり、協同して進める。

○ 住宅瑕疵担保責任保険制度について
消費者保護として賞賛される制度ではあるが、現実問題として零細建設業にとっては経済的負担となる制度である。今や大企業も傾く程の劣悪な景気の中にあって、建設連合が本制度適用を受ける事となる零細建設事業者の為に行わなければならないのは、保険加入における経済的負担の緩和と、手続きの簡素化である。
現在、国が指定している某保険法人と諸種の協議を行っており、本制度における建設連合としての事業化について青写真を描きつつある。できれば平成21年度当初からの事業スタートを行えるかどうかの結論を本年末までに出したいと考えている。



【日本建築業国民年金基金】 

○ 年金財政事情について
平成19年度の決算が国民年金基金団体全てにおいて確定した。地域型(47)・職能型(25)を問わず、実質的な財政黒字を計上した団体は一つもない。中でも我が建築業基金は、実質赤字割合が全基金平均より上回っている事態である。
更に、財政診断の観点でいえば、成熟状況(加入員数に対する受給者の割合)は、職能型基金平均を下回ってはいるものの、二口目以降に係る収支比率が7割を超えており(職能型基金の平均は約44%)、端的にいえば、建築業基金の純収入となる二口目以降の掛金の殆どが資産運用に回らず給付に回っている現状を表している。
このことは、二口目以降の平均加入口数が2.4口と職能型平均(4.6口)の約半分であることから見れば、自ずと増口加入に対する勧奨力が弱体していることが伺える。

○ 財政再計算に伴う国年基金の見通し
平成20年度は、五年に一度の財政再計算が行われる年度である。先頃、開示された見直し骨子案(年金基金分野)では、@加入単位の小口化(1口目掛金額の引下げ等)、A年金受給期間の小口化(確定年金の拡大等)、B対象者の拡大(60〜64歳の加入等)、が盛り込まれている。
いずれも、国年基金財政の安定確保のための新規加入者増強策であるが、精力的に加入勧奨を行わなければ絵に描いた餅となる。つまりは、従来同様の新規加入者数だと小口化(掛金引下げ等)された分、収入総計は従前よりも低下することとなり、粗い試算では、従来の新規加入者数の3割強の増加がないと、見直し効果が得られない事になる。

○ 新規加入・増口加入推進について
財政再計算による見直しにより、掛金が少しでも優位となる年度内加入・増口が利点となる。既に加盟組合には見直し骨子案の概要を提示し、加入勧奨へと導くよう通知しているところであるが、特に、先述した財政診断において増口増強に課題がある以上、この下半期において集中勧奨(加入)を図らなければならない。



菅野会長講和
『各々の課題や展望について話があったが、正直、垣根(立場)を越えた議論が望まれた。適用の適正化にしろ、特定健診・保健指導にしろ、法制度なのだから出来て当たり前の話である。情報共有(意思疎通)と行動力があれば、本来この場で議論し合う内容のものではない。ましてやコンプライアンスなどは社会の風潮を嗅ぎ取っていれば、それ以前の問題なのである。
今や、建設組合の立場や国保組合本部・支部としての立場で物事を算段している場合ではない。迫り来る危機を察知する先見の明と、その危機を未然に防ぐ知識と行動力が要求される時代なのである。繁栄のプロである企業においては、買収・合併・統合・再編など、ある意味命懸けで組織の存続のため雌雄を争っているのである。建設連合は、一歩も二歩も考え方や行動に出遅れがある。先ほど、建設連合国保の次年度予算の見通しが述べられたが、保険料値上げを示唆するような内容になっている。過言を承知で申し上げるが、組合員本意で物事を考えれば、内部的には支部統合、外部的には国保組合の再編が議論になってもおかしくないのである。
いずれにしろ、建設連合全体が一枚岩となって事に当たらなければならない事は明白である。相互間にある遠慮は排除し、然るべき手段を講じて再生そして活性化を図るように尽力いただきたい。』

こうして、午後5時30分に建設連合 三団体役員懇談会は閉会となった。


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